妄想してみた

春雷

 レヴィは談話室のソファで鳥の図鑑を見ていた。  春になってから、兵舎の敷地内には様々な鳥が飛んできた。鏡の国に鳥はいなかったから、久しぶりに見る鳥が珍しくて眺めていると、レイが貸してくれたものだ。  レイの部屋にはた...
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春のとまりの森の家

 豊かな緑の隙間から、麗かな日差しがこぼれる森の奥。春らしい明るさの中、森の空気はいつもどおり少し冷たく、しんと透きとおっている。  クレイドルの大魔法使いハールの家は、そんな場所にひっそりと在る。      ...
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春隣

 クレイドルの長い長い冬も終わりに近づき、そこここに春の気配が香り始めていた。街を行き交う人々の表情も、心なしか明るい。  そんな中、ルカ、エドガー、ゼロの3人はセントラルのカフェで、困り顔を寄せ合っていた。 「ごめん...
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寒い夜

 歌声が聞こえる。  ディーンは薄く目を開いた。  辺りは薄暗く、頬に机の冷たい固さを感じた。  ――ああ、また本を読みながら寝てしまったのか。  意識が覚醒するにつれて、少しずつ違和感を感じる。机の高さも...
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後日談  ランスロットくんとシリウスさん

「ありがとうな、助かった。ここは生徒の掃除区域に入ってないからな」 「じゃあ、俺はこれで」  ゼロくんがシリウスさんに竹箒を渡した。  二人のすぐ横に、枯れ葉のこんもりした山ができている。  どうやら二人で...
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ここはクレイドル学園

「先生、落としたよ」  振り返ると、よく見知った男子生徒が、一人。  彼が差し出しているこげ茶の革のパスケースは、私が免許証入れとして愛用しているものだ。さっきキーケースを取り出す時に、一緒に落としてしまったらしい。 ...
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リコスの特別な日

 リコスの大好きなご主人様、ゼロは、赤の軍の幹部なのでとても忙しい。昼間は書類仕事の時以外、ほとんど部屋にいない。  だからリコスの1日の主な仕事は留守番だ。  ご主人様を送り出した後は、帰ってくるのを楽しみに待つ。 ...
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今日は特別な日    特別な夜

ゼロ2020お誕生日当日SS  その5 「ゼロはね、自分の誕生日が好きではないんです」  エドガーは、アンリにゼロの誕生日を教えてくれた時、小声でそう付け足した。   アンリにとって、今日はとても...
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今日は特別な日   ピクニック 3

ゼロBD2020 お誕生日当日SS  その4  待ちかねていたように、リコスがゼロの膝の上に飛び乗った。  ゼロは笑いながら、リコスを撫でてやった。 「別にお前のことを忘れていたわ...
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今日は特別な日   ピクニック 2

ゼロBD2020 お誕生日当日SS その3  ランスロットの発声で乾杯したあとは、順にプレゼントが贈られた。 「俺たち黒の軍からは、まずはこれ」  ルカが平たい箱をそっと差し出した。 「リクエス...
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