6冊目|継続捜査ゼミ  (著:今野敏)


今日は今野敏の比較的新しいシリーズ物を紹介するよ!

継続捜査ゼミ   今野敏 (講談社文庫)

 元警察学校校長の小早川先生は、退官後、同窓生の縁で、女子大教授に就任。担当するのは通称「継続捜査ゼミ」。ゼミに配属された五人の女子大生たちと共に、公訴時効廃止後の未解決事件に挑みます。

 メインは、未解決の強盗殺人事件。15年前、住宅街で、真っ昼間に一軒家に住む老夫婦が包丁で殺害されました。警察は当時居直り強盗と見て捜査したけど、未解決のまま。小早川先生と五人の女子大生がこの謎に挑みます。

 その合間に、大学のクラブハウスで靴が紛失する事件とか、竹芝教授の元に送られてきた合成写真の謎とか、身近な事件も解決してるよ。

 五人の女子大生がさ!武道の達人だったり、薬の知識が豊富だったり、法律マニアだったり世界の謎オタクとか城マニアとか、さっすが今野先生、って感じの現実感のなさ。だが、それがいい!男性作家にリアルな女性を描写すんのはまず無理、って話は大昔から言われてるわけだし、これぐらい開き直っちゃえばかえってかっこいい。

 ギャルゲーみたいな設定ですが、とにかく五人ともとても魅力的な女子大生。みんなお友達になりたい。もっと活躍させてあげて。あと、小早川先生の同僚の竹芝ちゃんも可愛い。今野作品に出てくるおじさまはチャーミングなことが多い。

 どういう設定であっても、今野先生の小説では、絶対にセクハラ的な不快な気分にはならないので、安心して読めます。これは今野先生が元々そういう思考回路なのか、ものすごく読者の気持ちを考えながら執筆しているかどっちなんだろうなあ。間違いない読後感のよさです。是非続編をガンガン書いて欲しいです。

今野敏先生は大好きな作家さんの一人です。多作だからシリーズごとに紹介していくよ

2017年に刊行された比較的新しいシリーズですね

現在続編の「エムエス継続捜査ゼミ2」が単行本で出てるよ

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